連作5:湘南新宿ライン、逗子行
悟です。今日は春華と鎌倉デートです。一緒に来ればいいのに、なぜか現地集合がいいということで、今は電車を待っています。きっとどこかに春華もいるんでしょうけど、現地集合なんだから探さないでって言われているので、探しません。ゆっくり本でも読みながら向かうことにします。先週TSUTAYAで見つけた森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』。まだちょっとしか読んでないけど、独特の雰囲気を持ってて、話の中に吸い込まれそうな素敵な文体なんです。あ、電車が来ました。
真向かいのシートでマスカラ塗っているあの娘はどこか綾子に似てる
ミルクチョコ色したブーツはガニ股で16ビートを愉快に刻む
横浜で降りることなくマスカラの彼女はプルプルグロスをつける
乗ってから東戸塚で降りるまで30回は鏡を見てた
頬染める桃色チークのマフラーが鎌倉行の風に流れる
余所行きのばっちりメイクが大船へ向かう電車で作られていく
もう二度と会うこともないさよならの香りが残る2m先
あの娘じゃないどこの誰ともわからない誰かが座り降りてく大船
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